心理学・人文学 総合

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共感主義とリベラル言説の限界 ──不可視化された実存と身体への回帰

今年ラストの記事です。今年は堅い長文の文章が多めでしたが、これは私の思考プロセス及び試行錯誤を含んだ実験的なものでもあるのであしからず。来年はもっとあそびのある文、余白のある文を書きたいと思います。では少し早いですが、良いお年を。歌舞伎や能...
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連帯・被害者中心主義・赦しなき倫理の臨界点

これは前回の記事を踏まえての第二弾です。反差別とインクルージョンが「エリート支配の技術」に変わるとき近年の日本社会だけでなく、欧米で推進される Critical Race Theory(CRT)やインクルージョン教育は、「多様性」や「反差別...
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普遍性はいかにして暴力となるか:ヘーゲルからキャンセル文化まで

フランクフルト学派と批判のパラドクスフランクフルト学派とは、1920年代にドイツのフランクフルト大学に設立された「社会研究所」を中心に形成された思想潮流であり、マルクス主義・精神分析・社会学・美学・哲学を横断的に統合し、近代社会の権力構造を...
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「場の共時性」──日本的宗教性と環世界の深層  

今年、九州を旅し、霧島の高千穂峰のほかに長崎、雲仙のほうにもかなり久しぶりに行ったのですが、雲仙には九州総守護の神社で四面宮というのがあります。➡ 四面宮伝承では「元寇」のとき、元軍を撃退した風を起こしたのもこの神とのことで、総本社は雲仙温...
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存在論的リズム的自己

リズムやゆらぎ、そして身体性については様々な角度から書いてきましたが、今回はラヒミの「存在論的リズム的自己」を中心に書いています。➡ The Onto-Rhythmic Self: An Ontological Reframing of S...
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野生の好奇心

「人間の全盛期(ピーク)」とはいつなのか──この問いは古くから議論されてきました。これまで「心身ともに最も充実し、最大のパフォーマンスを発揮できる年齢」は漠然と20代にある、と見なされることが一般的でした。しかし、知能、性格、感情的知性(E...
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思想と制度  制度と感性 

今回は、前半で「容疑者xの献身」、後半で、「思想と制度、制度と感性」を進化心理学を含めて考察しています。「容疑者xの献身」というよく知られた映画があります。エンタメ、ミステリーとしては面白いですが、この映画の容疑者xの在り方がまるで「愛のた...
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身体と社会のあいだで揺れる人間存在

前回は「言葉・意味と創造のあいだで揺れる人間存在」でしたが、今回は「身体と社会のあいだで揺れる人間存在」がテーマです。これは別々というよりも繋がっています。マックス・ウェーバーの理解社会学では、「社会的行為」とは「他者の行為に意味を見出し、...
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言葉・意味と創造のあいだで揺れる人間存在

今年は九州へ旅に行きました。(新燃岳の噴火前に)久しぶりに訪れた霧島連山、火山湖、高千穂峰。高千穂峰に登るのは久しぶりでしたが、変わらず宙と大地がそのまま繋がっているかのような澄み切った地でした。霧島連山の裾野の原生林の輝き、生命力、火山湖...
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比較可能性の危機 ─ 制度的中立性の喪失と「悪」のインフレーション

八月も終わりですね。まだまだ暑いですが、やっぱり九月は夏という感覚ではなく、終わったなぁという感じ。八月は時間が作れたので、下書きのまま数か月放置していた記事がやっと編集完了して更新できました。今月からははもっとゆっくりペースに戻ります。前...
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