パーソナリティ(人格)障害

「虚無を生むもの」と自我の病理

ナルシズムと自我の病理 太宰治と三島由紀夫の自己愛性パーソナリティ

「虚無を生むもの」のテーマはまだしばらくは続きます。今回も「自我」に関する補足の記事ですが、今日は太宰治と三島由紀夫を中心に、自我の運動と自我の生む病理の構造を見てみましょう。 以下は 岸田秀 氏の「ものぐさ精神分析」 自己嫌悪の効用」より...
パーソナリティ(人格)障害

「性格・人格」の形成   心理学・社会学でみる社会と人格    

心理学的に見ると、その人の「人格」「性格」の全体性というのは、「先天的な気質」+キャラクター(基本の性格特徴)+社会的性格+役割性格です。 乳幼児期に見られる個人差を発達心理学では「気質」と表現しますが、「気質」は先天的なものであり、生物学...
パーソナリティ(人格)障害

悪魔的・猟奇的な人格を脳科学+認知心理学で検証  

今回は異常心理のメカニズムを見てみます。 神経科学者のJim Fallon(ジム·ファロン)教授による解析では、遺伝的なものとしては、暴力的な遺伝子「MAO-A遺伝子の影響」が考えられ、これが後天的な「環境」「刺激」と結びつく「その組み合わ...
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境界性パーソナリティ障害の治療  弁証法的行動療法(DBT) – マインドフルネス

マインドフルネスをとり入れている認知行動療法に弁証法的行動療法があります。マインドフルネスに関しては、以下の記事を参考にどうぞ。⇒ マインドフルネス 認知療法(MBCT)・ ストレス低減法(MBSR) 弁証法的行動療法(DBT) は、アメリ...
パーソナリティ(人格)障害

人と社会の問題は無意識で繋がっている  

何故、光の強い優れた能力を持つ家系や親の元に生まれた子供に、あるいはリソースは豊かであるはずの子供に、深刻な問題が生じてくることがしばしば起きるのか? そのひとつの力学として、子供や身内によって親の光と自己肥大が支えられ、子供や身内が自己犠...
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発達心理学でみたパーソナリティ障害  親・家庭の機能不全が及ぼす影響

今日は「発達心理学」という角度から、人格障害がどのようにして起こるのかをみてみましょう。 親の意識的・無意識的な働きかけのうち、子供に根深い影響を与えるのは「無意識的な負の作用」です。 そしてこの「無意識的なもの」は本質にかかわる部分であり...
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社会的成功は人格・波動・法則の必然的帰結ではない  境界性・解離・神経症の親と社会

「境界性・解離・神経症の親と社会」の前篇では社会的成功のウソをテーマに、意識の支配とコントロールがどのように行われて「優劣」の意識が刷り込まれているかを書きます。 後編 ⇒ 無意識と犯罪の心理学 自己の統合へ向けて 社会的成功は「人格・波動...
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人格障害という言葉への疑問   精神医学的・心理学的な概念の拡大解釈

「人格障害(パーソナリティ障害)」という言葉はかなり強い響きがありますし、精神医学的な概念が拡大解釈されて、「多少言動がおかしかしい」というだけで人を精神病扱いするなら、それは別の問題を引き起こすでしょう。 当ブログのスタンスは、精神医学・...
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境界性パーソナリティ障害(ボーダー)とアダルトチルドレン

境界性パーソナリティ障害の「境界」(ボーダーライン)とは、「神経症」と「統合失調症」の境界という意味があるそうですが、 「統合失調症」が脳の機能異常から起きてくる障害であるのに対して、境界性パーソナリティ障害というのは親子関係・家族関係のア...
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妄想性パーソナリティー障害(PPD)とは?

妄想性パーソナリティ障害(PPD)ってどんな人格障害?っていえば、簡潔にまとめると、以下のような傾向の人の事ですね。 『 警戒心、猜疑心が強くて自分の周りの出来事・言動を悪意的に解釈、あるいは被害妄想的に解釈しやすい。他人に強い不信感を持っ...