心理学者や精神科医は信頼出来るか?を問う前に、まず心理学、精神医学とはなんでしょうか? 心理学や精神医学というものは、科学を基礎に持つ学問のひとつですね。
心理学や精神医学は確かに科学を基礎に持ってはいますが、他の自然科学と比較して、完成度としてみればまだまだ確立されてはいない発展途上の科学的な学問ともいえますね。
例えば、現代医学の場合は解剖学的・生理学的に疾患単位が実証され確立されており、それ等の疾患に対する医学的治療法も標準治療として確立されています。
ですが精神医学では、鬱、統合失調症をはじめとする精神障害の多くが疾患単位が実証されたことはなく、あくまでも類型概念に過ぎません。
つまり、精神医学は現時点において、現代医学の疾患の分類及び診断と同じレベルでの「科学的な診断体系」はまだシッカリ確立していない状況なんですね。
これは心理学的な心の病の診断及び様々なアプローチ方法においても同じと言えますね。しかしこれは現時点(2013年)の話で、今後どんどん科学的な制度を高めていくでしょう。
「精神科治療学 第27巻07号」 より引用抜粋
なぜ典型例を学ばなければならないのか?今日、双極Ⅱ型など非定型的な病像が注目を集め、従来診断による精神疾患の典型的病像が曖昧になりつつある。
非定型的な病像を認識するためにも典型的病像を確実にイメージしておくことは重要である。
– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)
引用元⇒ ◇ 特集 精神疾患の典型例を学ぶ
脳科学や神経科学の発展、そして様々な科学的アプローチの総合力により徐々に心と精神の構造の輪郭がハッキリし、少しずつ解明に向かっているのは確かでしょう。
全ての科学はそうやって修正と再定義を繰り返しながら発展してきました。よって現段階で 心理学者・精神科医は信頼出来るか?という問いへの答えは、何もかも信頼するということは出来ないが、期待出来る部分も大いにある、と言えるでしょうし、
確立していない分野である分だけ、個々の医師や学者の認識・理解は相対的であり、個人差が大きい分野とも言えるでしょう。
様々な患者さんの体験談などを読むと、対応の酷い医師がいたり、素晴らしい医師がいたり、患者にとって合う薬、全く合わない薬があったり、その人その人で当たり外れが極単に大きいことがあったりするのも、「この分野の不確定さ・曖昧さ」ゆえの問題でもあるでしょう。
だから絶対悪いと決めつけず、絶対良いとも決めつけず、先生及び薬や治療法との相性をシッカリ見極めることが大切ですね。
精神医学に関しては、負の部分やや曖昧でグレーな部分もあります。そのあたりを書いた記事以下を参考にして下さい。
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