生き物には「自然治癒力」というものがありますよね。そしてどんな病でも心身の持つ自然治癒力なしでは治りません。しかし物理的な病気は目に見えてハッキリわかりますが、心の病は目には見えません。
それでは心の病は客観的に全く知覚できないものでしょうか?そんなことはありませんよね。全く元気がない時、それは他者が見てもわかるし、自分自身でもわかります。
目には見えなくても知覚出来る「心・精神の状態」って結構あります。勿論、わかりにくい微妙なものや全く知覚できないものもありますが。
そして今日紹介する運動と瞑想は、うつの人や心身の元気がなく疲れた人のためのシンプルで簡単なものです。(うつとはいっても重度の方向けではなく、主に軽い状態の人向けですね。)
誰にでも効くとは限りませんし、心の病・精神の病気と言ってもいろいろあるので、どんな症状にもオススメというわけではありませんし、
これは万能薬ではなく、病気を直接治すための治療という意味ではなく、「補完的なもの」として心身の健康・元気の回復に穏やかな効果を感じたもの、という意味です。
軽い「うつ」の人や「心身の元気がない人」だけでなく、「特に病気ではなく体がしゃんとしない人」にはオススメです。
代替医療・民間療法の類は、それを信じ過ぎても危険な場合もありますが、「気功」といっても色々あって、そして「運動」にも色々あるように、この手のものはひとくくりで語れるような一枚岩の領域ではありませんが、
伝統的な気功は中国の武術や仙道・道教などの修行でも用いる行法の一種であり、例えば太極拳も気功がベースにあります。
気功は「立って行う禅・瞑想」であり、呼吸法であり、運動・拳法でもあります。また中医学の人体観による「気」や「経絡」と気功には密接な関係があります。
宗教の行や、ヨガなどのスピリチュアルな面での役割や作用、そして組織・団体・指導者などの質が幅広いの同じように、良い面もあれば、危険な面もあります。
そのようなものが混在しているからといって、ヨガ=悪、宗教の行=悪、というような「属性」でひとくくりで全体の評価をすることは出来ないわけですね。
東洋的な思想や行がもたらす精神的・心理的・生理的な作用の全てが正しい、とか効果が高い、ということはないように、同時に全てが嘘で効果なし、ということもないんですね。
相性が良い場合は思った以上に効果がある場合もあるので、あまり決めつけずに、正式な医学的な治療をベースに、代替医療・民間療法も並行して試して、相性が良いものを見つけておくとよいと思います。
ただしこの手の補足的なものを試す際に気を付けておくのは、高額なグッズみたいなものは不要、簡単なエクササイズで気楽に試してみるくらいの感覚で十分です。
鬱とはいってもそのレベルや状態は多様で、誰に何が効くのかはやってみなければわかりませんし、人・状態によっては今は運動は無理、という場合もあるでしょうが、
このブログでも代替医療・民間療法などをたまに紹介していこうと思います。運動療法のエビデンスに関してはまだ曖昧な点が多いですが、
症状を改善させる正の報告は増えていますし、逆に悪化させるという負の報告は殆どない、ということで運動療法にはメリットはあるが害は少ないと考察できます。瞑想に関してもそれは同じですね。
以下の外部サイト記事を参考として紹介しておきますね。
今回のテーマの参考として、精神科医 心療内科医 廣瀬久益によるDr.講話の動画を紹介します。
心身がすっきり、しっかりする気功
先にも書きましたが、気功やヨガ、瞑想などが人によっては効果を発揮することもありますし、合わない人・向かない人もいますので、これはあくまでも数ある方法の中の一つとしての紹介です。
そして気功やヨガといっても種類は多く、瞑想も色々あります。今日は気功の中から、特に効果的な「基本の気功」、そして効果的な瞑想を一つ紹介します。
気功やヨガなどは、ヘタにハマって余計な行法などやり過ぎて、変性意識状態に飛んだままかえっておかしくなってる人などもいるので、変に難しい複雑なことをする必要はありません。
心身の健康に良い適度な運動という感じに、効果的なものだけを紹介します。
スワイショウ 参考動画 ⇒ http://youtu.be/IoESJHwRoIs
立禅 参考動画 ⇒ http://youtu.be/yJLjdqZCPTM
※ スワイショウは出来れば10分以上が目安です。立禅は5分以上が目安ですね。力まずにリラックスして行って見てください。
一般の人は気功はこの2つくらいで十分です。
空手やキックボクシングなども全身を動かすので良いですが、うつや元気のない人や高齢者には、ちょっとハードルは高いように感じます。
ですがスワイショウは手を振るだけなので誰でもできるでしょうし、立禅は腰の高さを調整して行えば、これも立っているだけなので誰でも出来る運動レベルでしょう。
シンプルですがこれがジワジワ効いてきます。こういうものはあせらず、毎日リラックスした気持で続ける事が大事です。
心身を深く癒す禅の瞑想
坐禅時の呼吸、脳波と脳血流の相互関連性について、茅原正氏は、文献的に検討し、呼吸統御(調息)と脳活動の概説を試みました。彼は、坐禅時の呼吸数は通常の安静時よりも減少し、脳波はα波やθ波が増加し、脳血流は減少することを指摘しました。
また、坐禅時のエネルギー代謝の低下は、脳の代謝の減少によるものであり、それは基礎代謝よりも低下すると報告しました。さらに、坐禅時の見性体験(悟り)の瞬間の構造モデルを提案し、数学的なカタストロフィ理論を用いて説明しました。
論文 ➡ 坐禅時の呼吸,脳波と脳血流 ―その相互関連性に関する総合的検討・考察―
禅的体験(悟り)の心理過程について、斎藤稔正氏は、変性意識状態(ASC)の観点から考察しました。彼は、変性意識状態の認知構造モデルを用いて、禅的体験と他のASC現象との関係を検討しました。
彼は、禅的体験は現実志向性の低下と自我機能の解放によって特徴づけられるASCであると述べました。また、禅的体験の心理過程を空(無)という概念を用いて説明しました。
さらに、禅的体験と禅における論理との関係を分析しました。最後に、ASCの心理病理学的側面として、坐禅中に生じる幻覚現象(魔境)について考察しました。
論文 ➡ 変性意識状態と禅的体験の心理過程1)
最後に、ちょっとコツを掴むのが難しいですが、白隠禅師の軟酥(なんそ)の法を紹介。シンプルですがイメージが難しいので向き不向きはあるかと思います。
コツを掴めれば心身の深い癒し効果があるので、寝る前などにやると良いでしょう。
軟酥(なんそ)の法 ⇒ http://youtu.be/-M7hqjR-0ew
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