春らしくなってきましたが、突然暖かくなったり強風が吹いたり寒さが戻ったり、三寒四温でまだ不安定ですね。
さて話は変りますが、「暖かくなると○○が出てくる、○○が増える」とか何とか言いますが、実際はどうなんでしょうか? ⇒ 「春になると変態が増える」は本当?調査で分かった出没条件
上に紹介の記事では「思い込み」だった可能性が高いとしていますね。(まぁ「しらべぇ」の調査結果だけでは本当かどうかわかりませんが)
しかし目に見えて変態とかおかしなことをする人は置いといて、春は心身のバランスが崩れやすい時期、ということは変りません。
これは気温の変化だけでなく、環境の変化が大きい季節(引っ越し・就職・入学・卒業)であり、自営業の場合は確定申告の時期で、現実的な不安につながりやすい時期であり、
メンタル面でのバランスが崩れやすい時期でもあるからです。
■ 「気」を使わないように気を使ってみたが結局「気」を使ってしまった例
気、気って何でも気で済む問題じゃないよなぁ、大体世の中すぐに気という言葉・文字を使って片づけようとするし多用する、でも私は違う!
気なんて文字は何の気休めにもならんし、気分が悪くなるし気持ちが悪いし気遣いがないし、だから私は気なんて文字は滅多なことでは使わないように気を付けている。
だから気なんて言う文字を簡単に使う人の気が知れないし、彼らはどうして気にしないのだろう?はやく気づいてほしい。
世間は「気の持ちよう?」って、気という言葉・文字で片づけようとするけど、そんなの元々気の強い人、私みたいな勝気な気質ならいいけど、元々気の弱い人とか、気ちがいにはちょっとね、
そんなことよりエビデンスが気が気でないし、私も普段人に気ばっかり使って文章も結局「気」の文字ばっかりで矛盾だけど気にしないでね。あ~何か気が散るわ~この文章!
↑このように、誰もがよく使っているのが「気」という文字であります。では「病は気から」は本当に根拠のないものでしょうか?そんなことはありません。
「世界初!「病は気から」の分子メカニズムの解明 」より引用抜粋
今回の研究では,過労による突然死や「病は気から」の原因として認識されるなど社会的に広く問題となっている慢性的なストレスが,
特定の神経回路の活性化を介して EAE の症状を悪化させるのではないかと考え,その影響や分子機構について詳しく調べました。
(中略)
特定血管周囲で生じた微小炎症により,炎症誘導因子として知られるアデノシン三リン酸(ATP)が分泌され,分泌されたATP がさらに神経伝達物質として働くことで新規の神経回路が活性化し,胃・十二指腸炎症,心機能低下が生じていることがわかりました。これらは脳内の特定血管に生じた微小炎症が,新規の神経回路を活性化させることで,通常のストレス反応を大きく増強すること,
さらに胃・十二指腸・心臓の機能低下を誘導することを示しており,「病は気から」の分子機構の一例を表していると考えられます。
(中略)
本研究で用いた疾患モデルは,進行型多発性硬化症のモデルとなるとともに,今後,その発症原因,治療法の解明に大きな示唆を与える可能性があります。さらに,アルツハイマー病やパーキンソン病などにおいても脳の中に微小炎症が誘導されるので,多発性硬化症以外の多くの脳疾患でも,別の部位の脳内の微小炎症が脳自体を含む体内の臓器の機能を不調にする可能性が示唆されました。
– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)
引用元⇒ 世界初!「病は気から」の分子メカニズムの解明 – 北海道大学世界初!
では本当に「病は全て気の問題なのか?」といえばそうではありませんし、病の種類にもよるでしょう。
また世の中、気持ちだけでは解決しないことも沢山ありますが、「気持ちによって大きく左右される」こともまたあるわけで、どちらか一方だけが全てであるわけではないんですね。
「多元的・複合的なものである現象」を、「一つの原因・原理・公式」のみで何もかも説明出来るとするような在り方に無理があるのであって、逆にそれだけでは説明が出来ないからといって必ずしも全てにおいて無効、というわけでもないのです。
「科学と外在(在るもの)への思考的探求・分析では永遠にわからないもの」は存在し続けます、「見えないもの」も同様に。どこまでいっても「見るもの」と「見られるもの」のパラドックスの中をループしているのです。
脳科学者の池谷裕二 氏の対談の記事リンクを下に貼っていますが、「唯脳論・唯物論的還元主義のみでは説明できない本質部分」への言及が面白いですね。
以下は記事からピックアップした言葉です。脳科学者らしい表現というか、とても日常で会話できる内容ではありませんね(笑)まぁ私はこういう内容でもOKなタイプですが。
みんなが自分の中に現実世界という仮定を勝手に置き、それを復元した気分になって、相互に影響し合っているのがこの世界だと思います。
だからやっぱり僕らって、基本的に初期不良なんです。壊れるまでには80年かかりますけどね。でも、よくできているとは到底思えません。
〇 脳の中にはダークエネルギーがある 池谷裕二(脳科学者)×出口治明(ライフネット生命会長)[第4回
2019/10 追加更新で、「気象病」に関連する外部サイト記事の紹介です。
「台風19号の「低気圧」で体調が悪い人の特徴 「気象病」は決してきのせいではない」 より引用抜粋
(前略)
気象病の主な原因は、気圧の変化。変化は急なほど症状が強くなります。主に不調を訴えるのは気圧が低下するときですが、なかには気圧が上昇するときに不調を訴える人もいます。気圧が変化すると、人間の体はストレスを感じるため、それに抵抗しようとして自律神経が活性化されます。
自律神経系には、交感神経と副交感神経があり、交感神経は血管を収縮させ、心拍数を上げて体を興奮させる働きがあります。
一方、副交感神経は血管を広げて体をリラックスさせる働きがあります。この交感神経と副交感神経の調整がうまくいかないと、さまざまな体調不良の原因となってしまうのです。
気圧の変化に温度や湿度の変化も加わると、気象病の症状が出やすいといわれています。
実際に、1日の間に10度以上温度が変化したり、気圧が前の日と比べて10ヘクトパスカル以上変化したりすると、症状が出るという論文もあります。
特に症状が出やすい季節は、低気圧が定期的に通過する春や秋、梅雨時、そして台風が日本付近に接近する晩夏から秋にかけて。
冬に低気圧が日本の南岸を通過すると、太平洋側に雪が降ることがありますが、このときに症状を訴える人もいます。これは上空にある寒気の存在もかかわっているようです。
– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)
東洋医学的な考え方では、春の気は「陽性」で「動的」な質であるため、身体が気の質的変化や気の上昇に適応出来ない場合は「のぼせ・めまい」などが身体症状として感じられる、と考えます。
春季の主気は六気の中の「風」で、この六気の「外界と身体(内界)との関係性」のバランスが崩れると六つの外邪(六淫)となり、「風」の場合は「風邪」となる、わけですね。
六気や六淫に関しては、過去に「季節性感情障害」と「夏季うつ」に関するテーマで書いた時に簡潔に説明しています。⇒ 季節性感情障害(SAD)と月病と自殺 夏季うつと六淫
そして春は「肝の季節」なので「「肝気鬱結」になりやすいともいわれ、これは「気が滞る⇒ 詰まる」事で生じるとされ、私は概念的にではなく感性的にこの感覚はよくわかります。
そして東洋医学では「肝は情志を司る」とも言われ、精神面への影響も生じます。肝気鬱結によって憂鬱、情緒の不安定さが生じたり、
肝気鬱結から鬱積した気が熱化して肝鬱化火へとなることで頭痛やめまいや不眠、イライラの症状になる、ということですね。肝気鬱結を言い換えれば「自律神経系の働きが乱れている状態」ともいえます。
「春の頭痛に効くツボ」で、「太陽」と「角孫」のシンプルでわかりやすい図入りツィートがありましたので追加で張っておきますね。この二つのツボのダブル押しゴリゴリ、凄く気持ち良いです(^-^)
【春の頭痛に効くツボの話】
3月から頭痛があるという人が多いですね!
鼻詰まりと連動して頭痛が起こることもあるかと思います。
春は肝(自立神経)が乱れやすい季節であり、締めつけられるような頭痛は肝の不調が原因であることが多いです。
そんな時にもってこいのツボ押しがこちらです~(*´∀`*) pic.twitter.com/ec4ckbEB6g— ぴ~てん@イスクラ薬局六本木店 (@iskra6pongi) 2018年3月16日
そして、五臓(心・脾・肺・腎・肝)と七情(怒・喜・思・憂・悲・恐・驚)の関係では、
『 怒り ⇒ 「肝」を傷つける 悩む ⇒ 「脾」を傷つける 喜び ⇒ 「心」を傷つける 憂い ⇒ 「肺」を傷ける 恐れ ⇒ 「腎」を傷ける』 と言われていますが、
これは「怒ること= 傷つける」のではなく「過剰な怒り(感情)」の事ですね。気も体も心も思考も感情も「バランス」で、それが大きく崩れると心身の調子が悪くなる、ということです。