認知科学

心理学総合

虚と実の相互作用としての「私」  ドゥルーズ的生成論と構成主義的情動理論

言語は人間の特異な特性ですが、それが人間を完全に動物とは異なる存在とするものでありません。概念や意味は、言語という社会的記号体系の中で生成・伝達されるものであり、その存在は自然界に直接存在するものではないものの、物質的な脳の活動に支えられ、...
心理学総合

三体問題  クォンタム・セルフと「制度化された時間」

「受命(じゅめい)」「随命(ずいめい)」「遭命(そうめい)」は、中国の古代思想における運命の三つの側面を表す概念です。これらは「三命説」として知られています。受命: 人の寿命を指します。生まれながらにして定められた寿命のこと。随命: 因果応...
心理学総合

再帰的併合操作  人と動物の言語と概念

今回は前回の記事の補足的な内容です。前回の記事「同一性と類型 差異と反復とアブダクション」の後半部で『人間と動物の言語的思考の差異として「アブダクション」と「記号の転移性」「再帰的併合操作」の三つの要素をあげましたが、「再帰的併合操作」に関...
心理学総合

同一性と類型 差異と反復とアブダクション

今回は前半で「同一性と類型」、次にドゥルーズの「差異と反復」をアブダクションと認知言語学の「イメージスキーマ」という概念で考察し、後半では「オノマトペと音象徴」を中心に「言語」というものを考察しています。同一性と類型は別物です。同一性という...
心理学総合

美醜と快不快 「前提」に排除されたもの 

今回は「美醜と快不快」、そして「前提に排除されたもの」をテーマに考察しています。ではまず一曲♪ パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲 第1番 を演奏する吉村妃鞠さん、経験を経て年月を重ねてようやくわかるような精妙な質をこの若さで体得してしまうとは...
認知科学

病は気から? 季節の変化と環境の変化(春) 

春らしくなってきましたが、突然暖かくなったり強風が吹いたり寒さが戻ったり、三寒四温でまだ不安定ですね。 さて話は変りますが、「暖かくなると○○が出てくる、○○が増える」とか何とか言いますが、実際はどうなんでしょうか? ⇒ 「春になると変態が...
心理学総合

「正しさ」の多元性  言語・文法と能動態・受動態・中動態

今回は「正しさ」というものの多元性がテーマで、言語と文法からの視点をメインに、そして「能動態・受動態・中動態」に関して考察しています。 「能動では、動詞が主語から出発して、主語の外で完遂する過程を指し示している。これに対立する態である中動で...
病的な精神世界・オカルト検証

HSPとエンパス  気質と性格タイプの遺伝と環境とレジリエンス   

存在論的に不安定な人間は、自己を充足させるよりも保持することに精いっぱいなのである。日常的な生活環境さえが、彼の安定度の低い閾値をおびやかすのである。(R.D.レイン) 自意識的な人間は、実際彼がある以上に、自分は他人の関心の対象だと感じて...
心理学総合

嘘の多元性  科学者は嘘をつく・権威主義的な学者・専門家を疑え

挑発的なタイトルですが、私は「科学・科学者・医学」などを否定する者ではありません。今日は、「統計的に有意と報告されながら、 そのうち実際に再現性を確認できたのは半分程度だった」というニュースの紹介を筆頭に、「嘘の多元性」がテーマです。そして...
心理学総合

マインドワンダリングとDMNの応用  心の理論の問題点とヒトの心の全体性

今回の記事は「認知科学」「禅・瞑想・マインドフルネス」のカテゴリー記事の更新です。 宇宙に存在する星の数米航空宇宙局(NASA)によれば、観測可能な宇宙の範囲内にある銀河の数は2兆個と発表した。(2017/2 時点の最新情報)銀河系には平均...
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