心理学総合

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「○○は凡庸/凡庸ではない」という凡庸な思考

「他者がどのような文脈、感情、思考でそのように書いたのか」を脳内で捻じ曲げて、己の結論に強引に導くという「脳内我田引水」をやってしまう人はアカデミア人にも意外なほど多い。『アカデミアは社会性を強化するどころかそれと同化させる力学の一部』でも...
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音楽の起源 シンプルな身体と高度な欺き

「生命とは動的平衡にある流れである」「動的平衡とは、絶え間ない流れの中で一種のバランスが取れた状態のことである。」 -  福岡伸一「絶え間ない流れの中で一種のバランスが取れた状態」、この「動的なバランス」は無意識にあり、それは個体に閉じては...
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天性の偶然性と「世界の見え方が異なる者たち」   

人が何かに感動したり何かが好きだと語ったり、何かに面白さを感じているからといって、そこにみなが「似たような動機」を持っているとはかぎらず、「人は自身と似た対象を好む」とはかぎらない。しかし、「自分がこういうタイプの人間で、どうしようもなくこ...
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第三者の審級と「心の中の半天狗」

ちょっと昔に「心の中の植松」みたいなことがSNSで言われていましたが、「植松的なもの」というのは「鬼的なもの」であって、鬼滅の刃の文脈でいうなら「首を叩き切られる側」。しかし「植松的な鬼」は雑魚鬼の次元なので上弦にはなれないでしょう。現実は...
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「原初と状態」とユマニスム

数年前に亡くなった文化人類学者のデビッド・グレーバーと、考古学者のデビッド・ウェングローによる著書「万物の黎明」は、人類学と考古学の視点から歴史を再解釈し、ヨーロッパ中心の歴史観を覆す新しい人類史です。たとえば幾つか挙げると、明治政府がプロ...
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消えゆくアジール  直接体験と非思量  

福田恆存の「一匹と九十九匹と」は、政治と文学の役割について深い洞察をしています。彼は、政治が救えない群れからはぐれた一匹の羊、つまり社会の枠組みから外れた個人のために文学が存在すると述べていますが、この比喩は、ルカによる福音書の一節に由来し...
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タウマゼインと「神の声」の喪失

ジュリアン・ジェインズ(アメリカの心理学者)は、彼の著書『神々の沈黙-意識の誕生と文明の興亡』で、意識の起源についての革新的な理論を提唱しました。彼は、意識の起源は約3000年前にさかのぼり、それ以前の人間は古代文明では人々が「二分心」とい...
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剛毅果断と事なかれ主義  「自分の頭で考える」とは?

Twitter(X)を見ていて感じるのは、やっぱりインテリ、学者、アカデミアのような人たちだけに任せていたら、社会はどんどんおかしくなる、ということですね。Twitter(X)の醍醐味、生命力は、市井の人の語りの多様さと、チャット形式のダイ...
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父性の弱体化  逆支配と応用ギルトトリップ  

今回は、先にフーコー、ルークス、ルーマンの権力論について、そして次に「疑似イノセンス」~逆支配、ラストに「応用ギルトトリップ」という視点から考察した記事を書いています。では先に一曲紹介、長瀬有花さんで「とろける哲学」です。確かに哲学の破壊で...
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中途半端な玄人たちの不毛さ

今回は「中途半端な玄人たち」がテーマです。「旅」の話も少し含めて書いています。ちょっと前に、原発の処理水がどうのこうので騒がしくなっていましたが、小泉進次郎氏が笑顔でサーフィンする姿が全てを持っていっちゃった感がありました(笑)。以下にリン...
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