「男女の心理学」、今日は若者のセックスレスの心理がテーマです。とはいっても、世界的な現象というわけではないので、日本特有と言ってもいいでしょう。
まず以下の二つの図・グラフをご覧ください。日本だけ極端に異なる状況にあるのは一目瞭然でしょう。
※ 図は「社会実情データ図録」より引用 ⇒ 社会実情データ図録
「内的な自然破壊」と機能不全
なぜこんなにも日本だけが飛びぬけてセックスレスなのでしょうか?私個人としては、セックスそのものを汚いとか醜いとか悪いとは思っていませんし、逆に過剰に素晴らしいとも考えていませんが、
本来男女が身体的、情緒的、社会環境的な自然バランスを保っている状態であれば、セックスレス現象は起きないでしょう。これは「禁欲的なものが美しい」とか、「手あたり次第に見境なく奔放なのが良い」とか、そういう二元論ではありません。
性欲自体の善悪の問題ではなく、今起きている問題というのは、道徳的な抑圧や過剰な理性の働きで、生物学的な体の働き・反応・本能を押さえつけ過ぎた結果、
「心身の内的な自然」が機能不全状態になってしまったり、逆にその反動で、過剰な無意識の抑圧からの解放へ向かって脱線したりする現象が起きていることですね。
これは外側の自然破壊と同様に、内側の自然を破壊している姿なんです。そしてセックスレスだけでなく、「うつ」や心の病の増大もある種の「内的な自然破壊」の結果ともいえます。
質は異なりますが、結局どちらもバランス異常です。ではここで「若者のセックス」に関する記事を紹介します。
「AV依存世代、若者の変なセックス」 より引用抜粋
「「性の氷河期」シーズン2 」
「セックスはめんどくさい」「性に関心がない」。そんな若者の“異様な”性の実態を本誌3月7日号で報じた。ところが、現状はもっと深刻で、
セックスしたくても“できない”若者が増えているというのだ。アダルトビデオが”教科書”という若者の、データだけではわからない悲痛な声を聞いた。
中高年の方はにわかに信じがたいだろうが、最近、若者の間でひそかに精力剤が“流行”しているという。精力剤販売の最大手「あかひげ薬局」本店(名古屋市)の販売員は、驚いた様子でこう言うのだ。
「ここ2、3年で若いお客様が増えています。『そういう気にならない』と言う人もいれば、途中で萎えてしまう『中折れ』や『勃起しない』という身体的な相談もあります」 本当なのか?
– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)
引用元⇒ AV依存世代、若者の変なセックス
「性的であること」が不潔で堕落?
最近、男が男(オス)らしくとか、女が女(メス)らしくとか、性的であること(セックスアピール)が不潔で堕落であるというような不自然な観念がアチコチで見受けられます。本来、男がオスであることは自然なことで、女がメスであることもそうです。
情報過多のこの時代、大地から意識が離れすぎて観念的になり過ぎた頭デッカチな人は、自身の「内的な自然破壊」にも気づけなくなっているのでしょう。
パートナーと満たされた男女の関係を育むことは、安心感と幸福感につながります。男女のセックスというものは、心身ともに健康に、しあわせに生きるための重要な一面でもあるでしょう。
例えば以下のリンク先にあるような、スウェーデンの性の開放性というものが、何か汚い・醜いとは全然思いません。⇒ 性の先進国スウェーデンに学ぶ「幸福な”夜”の過ごし方」
ですが「性」に関しては国の文化や民族気質の差異などもあるので、スェーデン式は日本人には合わない場合の方が多いでしょうね。
日本人は夫婦間でのセックスレスの傾向が高いとはいえ、本当にみなが性に消極的か?といえばそうではなく、例えば日本のデリへル産業の市場規模は何と約2兆円にも及び、これは出版業界と同レベルの市場規模。(風俗産業全体では5兆円)。つまり金を使って性欲を満たす方式で、結構「お盛んな国」です。
参考サイト⇒ 恋愛と結婚にまつわる世代間ギャップ
ここで言いたいことは、「性的・セックス」をあまり「卑しい」とか「悪」とか「こうあるべき」という風に堅苦しく決めつけて神経症的に潔癖に考え過ぎない方がいいんじゃない? ということです。
男女のセックスについて、脳科学的検証を試みた書籍に『セックスしたがる男、愛を求める女』というものがあります。
男は「セックスしたがる」傾向性を持ち、女は「愛を求める」という傾向性があるということですが、これはあくまで「生物学的次元」での傾向性ということで、「男女の性の全体性を表す」ということではないです。
『セックスしたがる男、愛を求める女』によれば「女の身体には触覚受容体が10,000個もある。男は3000個しかない。これほど触覚が発達したのは、ことばがまだしゃべれない赤ん坊の体調や気持ちを敏感にくみとるためだ」とあり、
ゆえに触覚が発達している女は「好きな人に触れられることが大好き」という生物学的な傾向性を持っているともいえるでしょう。
○ 女性オーガズムの役割
○ 女性のオーガズムは「進化の遺物」、研究
そして「なぜ男は朝立ちするのか?」といえば、「男性のテストストステロン濃度は明け方にいちばん高くなり、日が沈むころにいちばん低くなる、これは日の出とともに狩りに出ていたころの名残」と分析していますが、
何百万年という大自然との共生生活の中で培われた機能であり、だからオスはセックスしたがるように出来ているわけです。
人間は野生動物とは異なり、社会的に一定のルールは必要とはいっても、観念によって性欲を過剰に抑圧し否定することは、やはり不自然以外の何物でもないんですね。
以下のグラフも睡眠・性欲という自然で不可欠なものを不自然なまでに削った現代日本社会の状況が一目瞭然ですね。日本だけ極端に離れた左下にあります。
そして今、「膣内射精障害」という症状を訴える男性も増えてきていると聞きます。以下にその記事を紹介していますので参考にどうぞ。
少子化とかセックスレスの原因にはまだ社会の経済状況とか、肉体的な疲労ストレスとか仕方ない部分も多少はあるのですが、「膣内射精障害」ともなると機能不全度はもっと深刻ですね。
日本の国民病「膣内射精障害」患者 職業別ではIT関連が多い? より引用抜粋
小さい、早い、勃たない……。男の性の悩みは数多あるが、世界中で日本人にしかない症状があるという。「膣内射精障害」――。つまり、セックスの相手である女性の膣内で射精ができない、というものだ
(中略)
男性不妊のスペシャリストである岡田弘・獨協医科大学越谷病院教授に聞いた。「近年、日本では爆発的に増えています。しかし、『膣内射精障害』という英語の学術用語はありません。海外の学会で話しても、全然信じてくれないのです。
なんだそれ、という感じで。日本以外の国で『射精障害』といったら、だいたい早漏のことを指しますからね」
(中略)
この「膣内射精障害」の患者は、年齢的には30歳から35歳が最も多い。そして、職業には、ある傾向が見られるようなのだ。
(中略)
こうした患者さんたちに、岡田教授は、「土いじり」を勧めている。家庭菜園やガーデニングを、本格的にではなく真似事でもすると、本来の感覚を取り戻し、「膣内射精障害」を脱出できることが多い
という。 – 引用ここまで- (続きは下記リンクより)
「土いじり」が効果があるということが書かれていますが、大地・自然の感覚を思い出し「内的な自然」を調和状態に回復する必要があるということですね。
そして「男性の女性化」や「女性の男性化」という現象も、あまりに過剰になれば機能不全状態になり心身にバランス異常を起こすだけでなく、男女関係にも不調和を引き起こします。
「若者にも増加中のセックスレス。原因は?」 より引用抜粋
恋愛や結婚などの男女関係についてカウンセリングを行う根本裕幸さんに、若いカップルのセックスレスの原因について聞いてみました。
「若いカップルにセックスレスが増えている大きな理由は、ふたりの関係が“男女”というよりも、“友達や兄弟”になっているからだと思います。
そのため、何でも話せる相手とか、趣味を共有する相手としての意識が高くなってしまい、性の対象としての意識は低くなってきているといえます。
また、男性 の女性化や女性の男性化も、原因の一つだと思います。20代のカップルのカウンセリングをしていると、リード役を男性ではなく女性が務めているケースが多いです。
そのため、男性からセックスを求めることができなくなっていて、彼女がいても自分で処理をする方が楽という人が増えているようです。そのため、セックスができなくなっているといえます」
– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)
引用元⇒ 若者にも増加中のセックスレス。原因は?
セックスレスの理由 アンケート調査
以下の「セックスレスの理由」の2012年度の調査では、男性は「仕事の疲労」がトップですね。女性は「面倒くさい」がトップですが、
これも「共働き+家事+育児の疲労」などが絡んでいる上での「面倒くさい」が含まれているでしょうから、「肉体・精神疲労」が主な原因でしょうね。
※ 図は「社会実情データ図録」より引用 ⇒ 社会実情データ図録
以下に紹介の外部サイト記事及びそこで紹介されている本での考察もとても興味深く、現代の日本社会の変化を捉えているもんだと思います。
「日本に蔓延するセックスへの絶望」 より引用抜粋
夫婦間のセックスレスは当たり前、恋人のいる若者は減少し、童貞率は上昇中——。
そんな日本人のセックス離れの背景を真摯に大胆に語り合ったのが5月12日発売の『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』です。一部抜粋し、急変する「日本人の性意識」を考えます。
– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)引用元⇒ 日本に蔓延するセックスへの絶望
原始時代に戻ることはありませんが、かといってあまりに生き物としての内的な自然を破壊しすぎると、いろんなところで歪が生まれてくるわけですね。好きな人とぐらいはもっと積極的であってもいいんじゃないか?と、個人的にはそう思います。
まぁ、少子化や人口減少に関しては私は否定的な側面だけではないと思っています。人口が増え続けたら続けたで、食糧危機とか自然破壊とか資源の枯渇の未来が待っているわけで、「減る」ことに必ずしも悲観的ではありません。
〇 悲観すべきでない日本の人口減少
〇 若者の生涯収入“倍増”が人口減少でも夢ではない理由
ラストに紹介する記事は、「年上好き女子」が増えている現象に関する記事ですが、ここにも「男の自然、女の自然」が関係しているのかもしれませんね。
年の差婚が急増中! なぜ「年上好き女子」が増えているのか?週プレNEWS 2月17日(月)9時0分配信 から 引用抜粋
近年、20代女性とアラフォー男性の“年の差婚”“年の差恋愛”が増えている。
結婚相談所・株式会社アルパが行なった「結婚に関するアンケート」によると、10年前は全体の15%にすぎなかった「11歳以上差」の結婚が、現在はなんと46%! 実に、3倍も増加しているのだ。
同社代表の小山礼子氏にその理由を聞いてみた。
「理由のひとつとして“20代男子の草食化”があります。好奇心が弱く遊び方もおとなしい20代男子に比べ、アラフォー男性は女性を楽しませる術に長(た)けていますから。
女性を褒(ほ)める、デート代は男性が多めに支払うという40代男性からすれば当たり前の行為も、今の20代男子には抵抗があるというアンケート結果も出ています」
(中略)
ただ、こうした“年上好き女子”は、「結局のところ、お金目当てじゃないの?」という疑念が湧き上がるのも事実。それに反論するのは、『【年の差婚】の正体』(扶桑社)の著者で『ホンマでっか!? TV』にも出演する、マーケティングライターの牛窪恵氏だ。
「年の差男性を恋愛相手に選ぶ女性のほとんどは、実はお金目当てでなく“包容力”と“自己成長”を求めています。
自分より人生経験のある男性に甘えたいという欲求と、生き方や考え方を教えてもらい、自分を高めたいという向上心を持った女性なんです」 – 引用ここまで- (続きは下記リンクより)
コメント
之、なんか?解る気がするんですけど、解ると書いたのは、日本が特異な状況だって事ですが、、、
何というか?日本語的な、言語空間?なのかな?或いは食い物なのかな?ってのも、感じます。
日本にいると、面倒臭くなる?
って~か?やる気減退?去勢された感じがする。の、は、何故なんだろう。
十年の年を取ったと言うだけでは説明の効かない?なんだろう?疲れ?みたいな?やる!って事に対しての欲求の面倒くささ、、、なんか?あるなぁ~?
アイオブザタイガーを、取り戻そう。