「波動」「運」 と「成功」との関係  「思い込み」の心理学  

 

「思い込み」というのは個人的な勘違いレベルのものもあれば、集団ヒステリーに発展するもの、そしてイデオロギー・カルト組織・新興宗教など、特定の観念への妄信・狂信のような否定的なものもありますが、

「思い込み」がただそのようなマイナス作用しかないのか?というとそうではありません。

また「想像・妄想すること」も、それが病的な妄想となるか、自他を感動させたり癒したり楽しくさせる健全なものとなるか、意外と紙一重だったりします。

ハリーポッターは作者が「うつ病」の時に着想し書かれたものだし、明らかに妄想的なレベルの想像力の極致ですよね。 偉大な芸術家には何らかの精神障害や心の病を持つ者は少なからずいて、いずれも逞しい想像力あるいは妄想力があります。

成功者が語る「根拠のない自信」やポジティブな精神なども同様で、一見ネガティブよりはいい感じがしますが、それだって過剰に思い込むだけならかえって病的です。これも紙一重なんですね。

思い込んでばかりいて実際に手も足も動かさず頭も使わないのなら、その人に一体何の成功が出来るでしょうか?

成功者は手も足も頭もフルに動かしながら「根拠のない自信」を持ち続けた結果の成功の話をしているのであって、「根拠のない自信」やポジティブな気持ちであれば、何もしなくても向こうから成功がやってくるとは言ってないでしょう。

何かを成し遂げる過程では、「一瞬だけのやる気や気持ち」の高揚感とかではなく、やる気・心の安定・集中の継続がどれも必要なんですよね。

この継続を支えるものが「根拠のない自信」やポジティブな気持ちです。

何かを成し遂げる過程では、いろいろな壁をクリアしなくてはならないわけですが、スグにつぶれているようでは先には進めない、だから「根拠のない自信」やポジティブな気持ちが漲っている方が安定した結果を出しやすい。

ですがあくまでも手も足も頭もフルに動かしながらそれを継続した場合の話です。

その一番当たり前のことをシッカリせずに、引き寄せの法則を使ってるから成功が向こうから来るだけだとか、風水やったから、を落としたからとか、祈願したから、題目を唱えたからとか、気功をやったからとか、ただそう思い込むだけで満足しているんですね。

一番大事なところは、思い込んで「何を本気でやり続けるか、集中するか」ですよね。引き寄せやら風水というのはあくまでも補足に過ぎません。それをメインにしちゃってるからおかしいのです。

 

「波動」 「運」 と「成功」との関係

例えばサッカーで、世界トップのチームが風水で凶方位の場所で試合をしても、もちろん安定して勝ちます。逆に吉方位での試合だからって弱小チームが世界トップのチームに勝ち続ける、なんてことはあり得ないのです。

後、「波動」の良し悪しが成功を決めるというのも思い込みですね。とはいえ「波動」というのは誰でも日常的に感じているものでもあります。

わかりやすい例では、無邪気な幼子とヤクザが醸し出しているの雰囲気の違いを感じた時、その感覚は単に「視覚・聴覚的に捉えた違い」だけではありませんよね。

子供が近くにいるときとヤクザが近くに来た時には、全く異なる存在エネルギーのようなものを感じませんか?あれが波動そして「気」です。

とはいえこれは、それ自体で存在する静的な実体ではなく、対象となる存在や場の「印象・雰囲気」の中に混じっている情報を感じとる時の主観的・直感的な感覚です。

空気を読むっていうのもそうですね、その場の雰囲気つまり「感じ」を何となく読みとって「場の状況」を理解するってことでしょう。

ですがこれも補足に過ぎません。波動が良くなれば人生がよくなるとは限らないのです。※ここでいう「良くなる」とは、「人と比べて相対的に優位な状態になり成功する」という意味。

ただ波動に関して、これは言えます。波動が良くなれば人生を楽しいと感じれるようになるから、本人の幸福感は高まる、これは関係があります。

その状態で本人が何かを積極的に取り組めば、先に話したやる気・心の安定・集中の継続が楽に出来るため、「努力感なし」に目的を達成する可能性は高まることはあるでしょう。

幸福な人は、葛藤の無い自然な無自覚な努力で成功することがあるのです。無自覚的ではあっても「努力・工夫」がベースにある。何の積み重ねも試行錯誤もない成功などないのです。

「運の良さ」と「波動の良さ」は確かにリンクしているように感じられますますが、これはは心理学的にもそうと言えますね。

運と波動は幸福感を高める作用がありますが、それだけでは他者より抜きんでて相対的に優位な成功を収めるメインの条件にはなりません。

何故なら「力」+「知性」のレベルが高い人には勝てないからですが、「力」というのは情熱、やる気、闘争心、ハングリー精神などですね、それらが内側にあって外側は「行動力」がある状態です。

素晴らしい成功者というのは「力」+「知性」+「運」+「波動」の全てが高いレベルの人ですが、少ないですねそういう人は。

そして成功者セミナーやら自己啓発能力開発などにハマってる多くの人は大体が「波動」+「知性」に偏っています。それじゃ結果出ないし勝てません。 大体そういう人には「力」が全然足りませんから。

「力」が足りない人が「波動」「知性」オタクになるんですよね。そして結果が出ないとぼやくわけです。そんな回りくどいことしている状態では「馬鹿でも愚直に集中して突き進む波動の悪い」に軽く負けますよ。

本末転倒を助長する安易なものが多すぎるんですね。そんなんでいいなら誰でもイチローやメッシになれますよ。絶対なれませんから、そんな程度の「力」では。

あと精神論を全否定はしませんが、出来ること出来ないことが人間にはあります。 ポジティブの役割は、あなたの可能性を最大限に発揮するためのメンタルの安定のためにあり、ネガティブの役割というのもちゃんとあるんですね。

あなたの本質にあまりにも合わないことは、無理にやっても上手くいきません。上手くいっても必ず他のマイナス問題が出てきます。ネガティブはブレーキと内省の役割があって必要なものです。

一部の新興宗教や一部の成金成功哲学やブラック企業の異常性というのは、それが本質とどれだけズレていようとお構いなしで、何が何でも突き進む狂気的なポジティブさしかなく、ブレーキ機能がどこにもないのです。

そんなものは「それに合った特殊な人」以外は誰も継続し続けることはできません。

「一部の新興宗教」と「一部の成金成功哲学、ブラック企業」は似ています。その「ポジティブ」は「狂気的な信念」に似ており、そして「ネガティブの排斥」は「疑念の排斥」に似ています。

とにかくこの3者に共通しているのは、アンバランスで極端な思考・精神状態マインドセットすることですね。

ブラック企業でなくても「大企業の新人研修」などでも、「洗脳的で強迫観念的なポジティブ思考」と「ネガティブ思考の徹底排斥」は行われていることが多々あります。

ですが良質な成功者あるいは成功法則では、ポジティブの役割だけでなく、ネガティブの役割、疑念の役割という内省機能もバランスよく働いています。ですから公私共にバランスが良く、犠牲自然感情の抑圧などの破壊的な要素が少ないのですね。

脳の働き・心・精神の働きにしても、体・生理的なことにしても、人間関係にしても、全ては「バランス」にあると感じます。

心・精神の問題は「何かが不足している、ある部分が歪んでいる」から起こるだけとはかぎりません。不足や部分のゆがみだけでなく「バランス異常」が問題になって起きていることも多々あります。

過ぎたるは猶及ばざるが如しということわざにもあるように、本来は自然なものであったり別に悪いものでなくても、過剰過ぎると問題になることが実際よくありますね。

コメント

  1. 中山みゆき より:

    興味深く、おっしゃる通り!と思いながら楽しく拝読いたしました。

    ありがとうございました。

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