心理学総合

心理学総合

「GPT-4oを返して!」現象とAIメンタルケアの光と闇

「AIの“ハルシネーション”」は事実誤認の比喩であり、創造的洞察や人文学的理解の豊かさと同義ではありません。AIモデルの「hallucination(不正確生成)」と人間の精神現象を同列に扱うことは、むしろ「人文知」というものを自ら貶めるだ...
心理学総合

スピ的陰謀論、仮説的アイデアと科学的・物理学的事実 

過去に、新興宗教の教義や精神世界をいろいろと分析したことがありますが、大方、今のスピ界隈ででてくる概念や思考パターンの多くは、過去のものを使いまわしているだけか、少し変化を加えているだけで、あまり新しくないですね。スピのインフルエンサーの認...
心理学総合

認知戦と「語られなさ」の構造

かつて政治的正しさに基づいて様々な「認知戦」が行われてきました。ひと昔前は主にオールドメディアがメインに使われましたが、トランプはAIやSNSを活用した「認知戦」を使って世論を動かし、今後の世界は後者が主流になるでしょう。SNSでは、たとえ...
心理学総合

「実存的個別性」 予測符号化とラカン、瞑想

まず動画の紹介ですが、文化人類学を研究する小西公大准教授の「自分病」という表現が面白いですね。他にも、インドにおける概念崩壊の話も面白かったです。「リベラルバイアス」も欧米型の「自分病」の一種ともいえますね。欧米型とはいっても、日本はクリー...
心理学総合

虚と実の相互作用としての「私」  ドゥルーズ的生成論と構成主義的情動理論

言語は人間の特異な特性ですが、それが人間を完全に動物とは異なる存在とするものでありません。概念や意味は、言語という社会的記号体系の中で生成・伝達されるものであり、その存在は自然界に直接存在するものではないものの、物質的な脳の活動に支えられ、...
心理学総合

まとも以外「私」じゃないの

今回は、主に前回書いた「ラカン」のつづき、補足の記事です。それにしても「啓蒙」とか「革命」とか「自由」とかの訳語を作った幕末明治初期の読書階級の学力は凄いですよね。例えばRevolutionという言葉に出会って「反乱や謀反という反逆罪とは違...
心理学総合

ChatGPT脳型アップデート社会

人間には「温かみ」があることを学習できてる幸運な人って相対的にAIやロボットを冷たく感じてしまうんですよね。でも人間から「温かさ」を与えてもらえず、人間の「冷たさ」の方を多く学習してしまった人たちはAIやロボットの対応の方がよっぽど温かい。...
心理学総合

サントームの享楽 とボロメオ結び

精神分析家ジャック・ラカンは自身の理論を「科学」として構築しようとしましたが、その「科学」の定義は現代の自然科学とは異なります。彼は言語を通じた人間の主体性の形成を重視しており、これは数量化や実験的検証が困難な領域です。また、臨床経験に基づ...
心理学総合

人間の終焉の終焉

西洋は、かつての植民地支配という制度的枠組みを構築し、他者・異文化を従属させることで経済的・政治的な利益を追求しました。しかし、その暴力的・排他的な性格は、同時に内在する矛盾を露呈させます。近代における「人間」という概念は、啓蒙思想や人権宣...
心理学総合

言語ゲームの多元性

「論理と言葉は弱者のための武器」と巷では言われますが、強者はシンプルで感覚的な表現を用いることで、相手を圧倒し、議論を短時間で終わらせることができます。またこれは、複雑な議論を避け、感情的な反応を引き出すことで相手を制圧する戦略である場合も...
error: Content is protected !!