マタニティーブルーズは出産後の女性の約40%に起きるもので、出産後2日~1週間以内に起きる現象で、これは「うつ的」な症状ではあるのですが、本当のうつ病というわけではありません。
ホルモンバランスの大きな変動による一過性の抑うつ状態が見られます。疲労感・悲しみ・不安・イラツキ・落ち込みなど、うつによく似た情緒不安定さが現れ、とても繊細な状態になります。
うつではありませんが、マタニティーブルーズが数週間以上長引く場合は注意が必要。
マタニティーブルーだけであれば、数日程度で自然に消えていくものなので慌てずに周りがシッカリフォローしてあげればよいですが、
症状が消えずにずっと続いている場合は注意が必要で「産後うつ」へと変化している場合もあります。この場合は医師に診てもらう方が良いでしょう。
産後うつは、約10~15%程の女性がなると言われており、マタニティーブルーズになった女性や、以前にうつ病になったことがある女性がなりやすいと言われています。
ナシア・ガミー著「気分障害ハンドブック」より
『出産後に発症するうつ病がある。その後の経過で躁病を呈し、双極性障害へと診断が変わる割合が、産後以外に発症するうつ病よりも高い。』
産後うつの症状
落ち込み・無関心・無気力・疲労感・不眠・集中力低下・頭重感・倦怠感・食欲不振。
産後うつの時の心がけ
「私は駄目な母親だ」と責めずに、潔癖症的に限界までやろうとせず、体と神経を休めることがまず必要です。少しずつ段々出来るようになればよいんであって、周りも本人も、共に「ゆっくり」を心がける。⇒ MSDマニュアル 「産後うつ病」
産後うつに対する個人的な想い
産後うつに関しては、もっと具体的に理解とフォローに向けて取り組むことなんじゃないかな?って思います。産後うつが悪化すると大うつ病と似た症状が現れて、母親にとっても子供にとってもこれは危機的な状況なんですね。
産後うつ状態で起きてしまった事件や自殺などの印象が「悪」の印象一辺倒でニュースなどで報道されるはどうしたものかなと思います。
母が子供を殺す、子供を残して自殺する、育児放棄するというのは確かに非常にショッキングなインパクトを持っているから、一般の反応として「なんて酷い母親だ」という感情論も勿論わからないわけではありません。
ですがその母親が「産後うつ」でなかった場合、本当に子供を殺せるような、子供を残して死ぬような、子供の育児を放棄するような母親だったと本当にそう思いますか?
まぁなんでもかんでも性善説的に考えたり擁護一辺倒も逆に事実を見落とす可能性もありますし、「母が子供を殺す、子供を残して自殺する、育児放棄する」=「産後うつ」というほど単純ではなく、
そもそも産後うつとか生理云々は関係なく、その個人の性格・人格の問題による無責任さ、残酷な行為というものはあります。『 育児放棄して愛人と遊んだり、子供が邪魔になったら平気で捨てるような、そういう自己中な酷い母親 』が存在するのも事実です。
個々の背景はしっかり見ていかなければいけません。
2018/4 追加更新 – ここから –
以下に追加更新で紹介する外部サイト記事は、「産後うつに苦しみ、産後の母親たちを支援する側になった女性」の話です。
「産後うつ サポート活動をする女性の壮絶体験」より引用抜粋
「周りがわかったら支援や治療につながる」
(前略)
Aさんに、産後の母親たちへのメッセージを聞いた。「お母さんは自分を犠牲にして子育てすると思われているけれど、お母さんが元気でないと家庭は成り立たない。まず自分を大事にしたほうがいいです。
体がしんどかったら休む。仲間に本音を話して気持ちを共有する。頑張らなくても、ミルクも市販の離乳食もある。産後、お母さんがいかにご機嫌に過ごせるかが大事なんです。
今思えば、産後に入院するとか、ファミリーサポートに預けるとかして、とにかく休む時間があったらよかった」。
さらにこう訴える。「周りの人も、産後の母親が休むのをオーケーと思って下さい。産後うつは人間性の問題ではなく、ホルモンバランスの変化で起こる病気です。
特に夫が産後のしんどさをわかってたら、違うと思う。夫が『ナーバスになっているようだけど、相談したら』『話を聞くよ』と声をかけて」– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)
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