辞世の句  北斗の拳の心理学風解釈  カオスと創造性

 

専門用語の多い長文記事が続いたので、そしてまだまだ前回のテーマの続きがありますが、それは次回に延期して、今日は気分転換&中継ぎで、軽く書いています。まずちょっとした頭の体操・パズルです。

 

下の図の「???」には何が入るでしょう?答えは記事のラストに書いていますが、出来れば自力でちょっと試してみてくださいね。

 

図 引用元⇒  Overthinking and Your Child-Like Mind

 

 

今日はちょっとカオスな構成の記事ですが、ここで私の好きな名言というか「辞世の句」を紹介します。

 

ico05-005  散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ (細川ガラシャ)

 

才色兼備だった細川ガラシャですが、死に際の心のコトバも美しいですね。

 

ico05-005  曇りなき 心の月を さきたてて 浮世の闇を 照らしてぞ行く (伊達政宗)

 

浮世の闇を照らす光を「心の太陽」と表現せず、「曇りなき心の月」と表現する伊達政宗の感性、武将の辞世の句で一番好きです。

 

ico05-005  四十九年 一睡夢 一期栄華 一盃酒     (上杉謙信)

 

「我の四十九年の人生? それは一盃の酒みたいなもんさ」という武将の潔さ。

 

ico05-005 天に帰るに人の手は借りぬ 我が生涯に一片の悔いなし (ラオウ)

 

実在する人物ではないですが、笑  これも凄いインパクトで、やっぱり「一片の悔いなし」っていう響きがいいですね。

 

まぁ最後のは冗談が含まれていますが、「辞世の句」っていうものは、みなシンプルながら深いものが多いですよね。誰もがみな、やがては死ぬ存在です。

 

長い人生も、その瞬間になれば、一瞬の出来事のようなものでもあるでしょう。

 

「死」を過剰に意識する必要はありませんが、どんなに注意し用心深く慎重に計画的に生きようが、誰も死は避けられず、一切を失う日が来るわけです。

 

予測不能な「死」という「生物学的な終わり」があることを心のどこかに意識し、それも「生命の一部」として拒絶せず受け入れて生きるのとそうでないのとでは、物事の捉え方が変わってくるでしょう。

 

「不安定・予測不能」そのカオス性と共にあるのが生のリアルであり、それを過剰に「安定化・予測化・制御下に置きたい」、

 

そのような時私たちは、むしろ「生のリアルの全体性と在る」ことを失い、その結果逆に生・死への過剰な恐れや不安にとらわれて、分離の強化によって「排斥された生」への恐れや不安を強化するわけですね。

 

その結果、生は流れを失い固定的なものになり、生きた創造性を失うわけです。実はこういうものは意外にシンプルな感覚で、細部にとらわれすぎたり、知識によって考えすぎる人ほど見えなくなることも結構あるんですね。

 

心理学や脳科学を参考にするのも役には立ちますが、どう生きるか、どう生きたいのか、そして日常において自他の存在を見つめる眼差しに、あまり心理学的な思考的深読みばかりをするのではなく、

 

そういう思考に偏り過ぎることの不毛さに気づくことも大事だと感じます。(これは思考・分析が無意味であるということではありません。)

 

一回限りのそれぞれの人生と現実、生死という時間の中にある同じ生命として、極シンプルに優しく見つめることで、自他の生命を大切に思いありのままに感じること、

 

その自然な眼差しによって簡単に発見されることも沢山ある、という意味なんですね。では関連する過去記事を以下にひとつ紹介しておきますね。 時間論 と死生観

 

 

今日はカオスな構造の記事なので、またガラッと内容が変わりますが、先ほどラオウの辞世の句が出てきた流れで、ちょっと北斗の拳の心理学ややパロディ風?みたいな記事を書きました。まぁ今日はこんな日です。

 

 精神科医Xが見たラオウ氏とその周辺の問題(※ これはフィクション記事です。)

ラオウという著名な武道家はケンシロウによって倒されるが、拳を天に突き上げ自らの意志で「魂」を天に戻したとされている、かなり神学的な観念を持つ武道家であり、現在もなお、多くの日本男児の潜在意識に焼き付けられているカリスマ武道家である。

 

ラオウという武道家は、無政府状態下での悪党達の統制役を果たしたとはいえ、馬鹿力にまかせてあまりにも簡単に人を殺し過ぎた武道家です。

ビンタで首をフッ飛ばすその超人的なパワーと、炎にも焼かれない身体と、死も恐れない根性などの生物学的な特異性は驚嘆に値し、武道家としての天才性は神レベルだと認めますが、

個人的にはラオウは「我が生涯に一片の悔いなし」など言えるような真っ当な人生ではなく、もっと己を悔いた方が良い、「かなり問題の多いアンバランスな人生」だったと思います。

またユリアに狂って見境がなくなる ところも情動制御不全であり、ユリアの母性への依存性が非常に強く、 男性としてはかなり未熟です。

凶暴に見えて、実は優しい繊細な面もあるので、そんなラオウを「唾棄すべき愚弟」と辛辣にののしったカイオウよりは人間性がまだ残っていたとも言えます。

カイオウは純度の高い「反社会性人格障害」ですが、先天的なものではなく、義理の父親役とも言える「毒親ジュウケイ」による過剰な虐待行為によって生まれた後天的モンスターともいえますね。

またジュウケイはオカルト系武道にハマりかなり重度の魔境に落ちています。その変性意識によって狂人化し複数の人を虐殺したヤバイ系の元犯罪者ですが、

反省こそしたものの、結局その後にカイオウを含めて3人もの弟子にオカルト殺人拳を教えている始末。彼は結局、教え子のヒョウに逆切れされてぶっ殺されます。非常に問題点の多い指導者と言えるでしょう。

ラオウは兄であるカイオウと共に、幼少期に受けたトラウマが、彼の人生観を大きく決定づけたという点で、彼もまたAC(アダルトチルドレン)です。

ラオウは小学生の年頃に、「武道を教えてください」とリュウケンに対して丁寧に真剣に頼んだにも関わらず、いきなり弟トキもろとも蹴り飛ばされて崖下に突き落とされるという、わけのわからないハードな体罰を受けていますが、(体罰というよりも殺人未遂ですね。)

そこでラオウは「弟トキを抱えて片腕で崖を這い上がる」という鬼根性を見せています。

この体罰(殺人未遂)を行ったリュウケンという指導者は、後にラオウにぶっ殺されますが、彼の指導方法を分析するとこれまたかなり問題の多い指導者で、

ジャギとかいうかなり重度の自己愛性人格障害者すら諌めず破門にせずに、北斗神拳という殺人拳を仕込んで放置していたあたり、良心的な指導者ではなかったと推測されます。

ただ、金品を全く受け取らずに弟子の生活の面倒を長期間みていたと推測されるので、決して楽な生き方を選んではおらず、弟子に武道を叩き込むという信念は本物だったといえるでしょう。

ですが成長したラオウに対して「こんな怪物を育ててしまった~」とか、今更感丸出しで後悔しているあたり、まぁ殺されてもしょうがないレベルの先の読めない指導者だとも思えるし、とにかく意味のよくわからない不思議な人物ではあります。

また、ラオウは天国と地獄という神学的世界観を持っていながら、神をも畏れぬ殺生の業を積み続けたという点で、本来その神学の世界観に従えば、ラオウは天には戻れず地獄に落ちるタイプに分類されることでしょう。

なので本来であれば彼は「地に向けて拳を振り下ろしながら」こう言うべきだったでしょう。

地獄に落ちるに人の手は借りぬ 我が生涯の業、地獄で悔い改めるべし!

そして彼の魂は「空」の方向ではなく、大地の方向に垂直に大きな穴を空けて地獄に旅立ったことでしょう。(おわり)

 

 パズルの答えと創造性

記事の最初のパズルですが、実はこの問題、考えすぎる人ほど時間のかかる問題で、子供は5~10分くらいで解くのに、 あれこれ思考を使う人ほどオーバーシンキングして時間がかかるらしいです。(例えばプログラマーは1時間ほど。)

 

私達が子供の頃は、クリエイティビティ(創造性)に溢れている状態ですが、クリエイティビティ(創造性)が失われ「大人の知識優位の思考」になると、逆にシンプルに物事を見れなくなる、という例の一つですね。

 

実はこのテストの解釈は一面的なもので、さらに続きがあります。以下に紹介の記事も合わせてどうぞ。⇒ 創造性・能力の多層性と普通さ

 

私は数分(5分くらい)、そして身近にいるクリエイティビティ(創造性)の高い大人も数分で正解を出しましたね。まぁこんなパズルテストで全てがわかるわけではありませんが、

 

面白かったのは、答えの出し方が違っていて、私の場合はしばらく全体を見て、それから一回視線を外すと、脳裏にパターン法則がポンと浮かび上がって来る、というタイプです。

 

無意識に自由に感じさせ、それが勝手に意識に上がってきて、パターン法則がイメージ的に現れてくる、そんな感じです。

 

他の人はずっと見ながら、幾つかのパターンを考えながら消去法で探している感じが多いですが、パターンを見つける時間が早い人は、やはり「ポンと見えてくる感じ」が似ていると感じますね。

 

ちなみに 「???」の答えはです。 では今日はこの辺で。

 

コメント

  1. ノムラマサカツ より:

    テスト面白かったです。
    僕は十五分考えて解らず、タブレット電源が切れて、ONになると三分で解りました(^◇^;)。

    北斗の拳の精神分析も面白かったです。
    と、出来ましたら?次は、あしたのジョーなんて?どうでしょう?
    と、か、言ってみます。

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