私の好きな名言にちょっと変わったこういう名言があります。
卒なくこなす「人間優等生」よりも、殻に閉じこもってる落ちこぼれの漫画を読みたい。(藤子 不二雄)
今回は、前回に引き続き「お笑い・ユーモア」のテーマですが、健全なる愚かさは病的な真面目さよりはるかに良い、と思うことは日常的に多いです。
これは「真面目さ」が悪いという意味ではなく、「愚かさ」が素晴らしいというような、短絡的な意味ではないんです。
パニック時の特効薬は笑いなんです。 危機管理を専門にしている連中は、洋の東西を問わずブラックユーモアリストですよ。とんでもないときに、みんなを笑わせる。(佐々淳行)
私は小学生時代からサッカーをやっていたんですが、一番最初の先生がとにかく厳しい精神論と根性論の人で、「病的な真面目さ」「過剰な真剣さ」を要求する人でした。
私が練習でシュートする時にちょっと笑みを浮かべただけで、8往復ビンタ とかする人で、その理由が「お前は練習を馬鹿にしているのか?舐めているのか?」でした(笑)
「微笑みさえ許さないって、あなたは中世の権力者か?」と今ならジョークでそう言えたでしょうが、その頃まだ七歳の少年たちにとって、先生は巨大な絶対者のように見えた存在でした。
しかもミミズ腫れが出来るほど強力で、しばらく脳震盪のように星が回っていました。そういう先生が結構いましたから、今ならかなりの数の逮捕者が出るでしょう(笑)とにかく頭や顔を殴られるとか、棒でぶっ叩かれるとか、蹴りをくらうとか、日常の一部でした。
部活の先輩の鉄拳制裁とかも当たり前の時代でした。常に肉体的な暴力が身近にあったように思います。高校でさえも、「ちょっと受け答えが生意気」という理由だけで、拳で生徒の顔面を殴り飛ばす先生とか普通にいました。
ですが今回のテーマは「体罰」ではありません。「健全なる愚かさは病的な真面目さよりはるかに良い」がテーマです。
サッカーの先生はスパルタ&中世でしたが、全くサッカーは上手くならず、チームも弱く、他校との試合に負ける度に「気合い」と称した怒りの制裁をくらい、
チームみんなそれが恐怖でピリピリしてさらに険悪になり、結局その先生がいた頃は他校との試合に一度も勝てませんでした。ほんと苦しいだけの練習で、友達がサッカー部に複数いたから何とか辞めなかった、というだけの時期でしたね。
以下に紹介の動画、こういうどうでもいいバカっぽさ嫌いじゃないんですが、もしあのサッカーの先生の前でこの動画のような絵を誰かが落書きしてみなが大爆笑した場合、
おそらく80往復ビンタはくらうでしょう(死んじゃいます)
馬鹿馬鹿しい動画を見たい方は以下をどうぞ。興味ない方は頑張って見るほどの内容はないので華麗にスルーしてください。⇒ 【2ch】人間は何刀流までいけるか検証するスレ【VIPスレ】
どうでもいい話を深く、深~~く掘り下げてみると、 やっぱり、どうでもいい話なんだよね。(タモリ)
サッカーの話の続きですが、その後、担当の先生が変わりました。新しい先生は、全く違う先生で、厳しいところは厳しいのですが、
とにかくチーム全員を可愛がり、サッカーが好きな先生で、ユーモアがあり、いつも笑いがありました。その先生は「気合」の押し付けはなく、でありながら、みなの意識が高まり、自然にまとまるのです。
しごきや制裁などなく、どうすれば勝てるか、という、「技術」と「工夫」と「創造力」を高めることだけに力を入れてましたね。基礎練習はハードでしたが、楽しかったです。
その結果、一度も勝てなかった弱小チームが、初めて優勝したんです。今思い出すことに「その当時の細かい思考」は全くなく、「みんなの笑顔と明るさの感覚」だけがリアルに残っています。
すばらしいユーモアのセンスの持主だったおふくろから、僕は人間の精神の到達できる最高の形というものは、笑いと人間愛だと言うことを教えられたのだ。(ファインマン)
ユーモアを通して、 人生における最悪な出来事を和らげることができる。 一度笑いを見つけてしまえば、 どんなにあなたが辛い状況にいようと、 乗り切ることができる。(ビル・コスビー)
ユーモアのセンス以上に人間にとって厳粛なものはない。これはすべての真理を欲するしるしである。(マーク・ヴァン・ドーレン)
ユーモアとは、自分に有って然るべきのものが無いときにそれを笑い飛ばすことだ。(ラングストン・ヒューズ)
次の経済学のユーモアの名文はちょっと長いですが、よく知られているので、あなたも一度は読んだことあるかもしれませんが、風刺的な皮肉のセンスがとても高いレベルで、よく出来た文だと思います。
メキシコの田舎町に訪れたアメリカ人旅行者が活きのいい魚を上げてる漁師に出会った。旅行者は「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」と漁師に尋ねた。
漁師は「そんなに長い時間じゃないよ」と答えた。旅行者が「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろう
ね。仕事にあまった時間はいったい何をするの」と聞くと、漁師は、「日が高くなるまでゆっくり寝たり、子どもと遊んだり、女房とシエスタして。夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。
「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、きみにアドバイスしよう。いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。
それであまった魚は売る。お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。 その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。やがて大漁船団ができるまでね。その後、自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。 そしてロサンゼルス、ニューヨークへと進出し、君はマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」
漁師は尋ねた。「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」
「二〇年、いやおそらく二五年でそこまでいくね」「それからどうなるの」「それから? 今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」
「それで?」
「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、日中は釣りをしたり、 子どもと遊んだり、奥さんと昼寝して過ごして、夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごすんだ。どうだい。すばらしいだろう」
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